約100年続く家族経営農園です
さかせがわ果樹園は、世界自然遺産・屋久島の南に位置する小島地区で、約100年にわたり果樹栽培を続けてきた家族経営の農園です。
創業は初代・伝次郎が火山岩を一つひとつ積み上げてつくった段々畑からはじまりました。現在は、二代目・広之(80歳を超えて今も現役)、三代目・耕作と浩子、そして四代目の酒瀬川涼太が中心となり、家族みんなで愛情を込めてたんかん・ぽんかんを育てています。

四代目の涼太は1993年生まれ。鉄道関連の会社に勤めた後、30歳で家業を継ぐ決意をし、小島地区に戻ってきました。
「鳥の声が響く畑で、甘くジューシーな果実を育てる」
──そんな日々の営みの中で、剪定・草刈り・害虫駆除などを丁寧に繰り返しながら、自然と寄り添い、木々と向き合う暮らしを続けています。
80年もの長寿を誇る祖父の木が、今も毎年実をつけてくれることに感謝しながら、「根っこを大切に、実りを楽しみに」未来へとこの果樹園を受け継いでいきます。
愛情と手間をかけた土づくり
さかせがわ果樹園の畑は、屋久島の火山由来の地質に根ざしています。
土を掘ると現れるのは鋭く大きな花崗岩。
今も毎日、二代目・広之、テルエがその石を手で取り除き、柔らかくふかふかの土を保っています。
段々畑の石垣は初代・伝次郎が積み上げたもの。
畑の草は刈り取って緑肥に、剪定枝や家庭の生ごみも肥料として循環。牛ふん堆肥も取り入れ、できる限り自然なかたちで土を育てています。
除草剤を使わず、草取りも手作業。
夏の早朝にはカミキリムシ対策で畑を見回るなど、見えないところでもきめ細やかな手入れを重ねています。
このような努力が、たっぷりと甘みと果汁を含んだ果実を育てる秘訣です。
屋久島タンカンは2007年に「かごしまブランド農林水産物」にも認定され、そのおいしさは全国でも高い評価を得ています。
世界自然遺産・屋久島の恵み
- たんかん
- ぽんかん
- ぽんかん
- 贈答用
さかせがわ果樹園があるのは、世界自然遺産に登録された屋久島の南部、小島(こしま)地区。
モッチョム岳のふもと、東シナ海を望む勾配のある段々畑で、たんかん・ぽんかんを育てています。
年間の平均気温は約20℃と温暖で、太陽の光がたっぷりと降り注ぎます。勾配のある地形と海からの照り返し、昼夜の寒暖差があることも、果実の糖度をぐんと高めてくれます。
この土地はまさに、たんかん・ぽんかんが美味しくなるための「天然の条件」がすべてそろっている場所です。
海と山に囲まれた自然の中で、モッチョム岳を仰ぎながら、日々、果実と向き合う暮らしを続けています。
モッチョム岳は、見るたびに違う表情を見せてくれる、私たち家族の心の拠り所。
モッチョム岳を仰ぐと、「なんて小さなことに悩んでいたんだろう」と気付かされます。あの山は日が当たったり陰ったり、人生の鏡のようです。
そんな山のふもとで、大きく根を張って健康な樹に育ってほしいと願いながら、美味しいたんかん・ぽんかんをつくっています。